内臓脂肪測定
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内臓脂肪測定検査のご案内
メタボリックシンドロームをご存知ですか?
近年、「メタボリックシンドローム」という言葉は急速に広まり、“太っていればメタボ”と、太っている人の代名詞のように使われることが多くなりました。しかし、「メタボリックシンドローム」が、太っているという見た目やお腹まわりの数値(腹囲)だけの問題ではないのです。
「メタボリックシンドローム」は、「内臓脂肪症候群」とも呼ばれ、複数の病気や異常が重なっている状態を表します。腸のまわり、または腹腔内にたまる「内臓脂肪の蓄積」によって、高血圧や糖尿病、脂質異常症(高脂血症)などの生活習慣病の重なりが起こっていることを示しています。
そして、この状態は、心筋梗塞や脳梗塞の原因となる動脈硬化を急速に進行させてしまいます。つまり、それぞれの病気の診断基準を満たさない“予備群”や“軽症”の状態であっても、それらが2つ3つと複数重なっている場合は、動脈硬化の進行予防という観点から“すでに手を打たなければならない状態”として捉える、ということが「メタボリックシンドローム」の考え方なのです。
肥満には2つのタイプがあります
肥満には「内臓脂肪型肥満」と「皮下脂肪型肥満」があります。メタボリックシンドロームで問題なのは、内臓脂肪型肥満です。
皮下脂肪型肥満 (女性に多い)
皮膚の下にある組織に脂肪がたまるタイプの肥満。おしりから太ももにかけての下半身に脂肪が多くつくため、洋ナシ型と呼ばれています。
内臓脂肪型肥満 (男性に多い)
おなかの内臓のまわりに脂肪がたまるタイプの肥満。上半身に多く脂肪がつくため、リンゴ型と呼ばれています。
診断基準
下記の条件1に該当する方で、さらに条件2のうちいずれか2項目に該当する方が内臓脂肪型肥満と判定されます。
条件1 内臓脂肪の蓄積(必須項目)
ウエスト周囲径 | 男性≧85cm |
---|---|
女性≧95cm |
(内脂肪面積が男女ともに≧100cmに相当)
条件2
以下の3項目のうち、いずれか2項目以上があてはまる方
血糖値 | |
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空腹時高血糖 | ≧110mg/dL |
血圧 | |
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収縮期(最大)血圧 | ≧130 mmHg |
拡張期(最小)血圧 | ≧ 85 mmHg |
上記の両方、あるいはいずれかにあてはまる方。
血清脂質 | |
---|---|
高トリグリライド血症 | ≧150mg/dL |
低HDLコレステロール血症 | <50mg/dL |
上記の両方、あるいはいずれかにあてはまる方。
検査方法と結果
CT装置で腹部を撮影した後、専用のソフトで解析し、内臓脂肪面積を計算します。その後、専用レポートで結果説明を行ないます。検査時間は3分程度です。
専用レポートの画像について
「内臓脂肪は赤色」「皮下脂肪は青色」で表示されます。内臓脂肪が100cm²以上になると内臓脂肪型肥満と言われます。